■おことわり
古オタで、最近の事情に弱い。映画の良し悪しは火薬の量と血ノリの量で決る。恋愛とか興味なし。ロボが動いてれば満足。そういう人の感想だと思いねぇ。
旧マクロスは、TV、映画、プラス、ゼロは見ていて、7は見てない。7に関しては「俺の歌を聴け」が引用というのはわかったけど他は解らなかったと思う。
■全体として
全25話、正直中盤はダレてたけど、後半に駆け足ながら綺麗に伏線回収して終わった。
ここ最近のロボットアニメではピカイチだと思う。(注意:あんまりちゃんと見たロボットアニメ無いけど、ちゃんと最後まで見れたって意味でピカイチ)
イロイロ消化不良を起こしている設定やエピソードもあるけど、こういうのはTVシリーズで全回収は無理だろうから、こんなもんかと。
ただ、説明不足や、駆け足説明が多くて見てる側も消化不良を起こしていたし、位置関係、距離、組織の規模はちょっとわかりにくかった。(オレがバカというのもあるだろう。)
■物語として
終わってみれば、かなり計算づくのシナリオだった模様。そいう意味では好感触。
ただ、シナリオをそういう風に回すために、各キャラクターが、あまり血肉の通った感じでなく、ストーリーのコマだった印象が残るのは残念。
最近の若い子は、これで主役系キャラに感情移入出来るんだろうか。すげーな。
ダレ場の解消に旧マクロスの引用を効果的に使っていて、音楽と絡めて、そのザッピング感が非常に今風。素直に旨いなーと思った。(あとズルイなーとも思った)
マクロス25周年を旨く生かした見事な作りだったと思う。
■メカ戦闘
CG特有の良く動くオブジェとカメラで、正直もーちょっとじっくり見せて欲しいなと思う部分もあった。
CGのワリにはバンク多い印象(もしくはバンクじゃなくて似た演出をバンクと認識しちゃってるかも知れず)
マクロスアタック、モンスターの変形と射撃だけで、だいたい満足できちゃったので、ほぼ文句なし。
音楽にあわせて、戦闘描写をガッツリやるとここまで間が持つ(中身を頭で把握してなくても、それっぽく感じる)のは、解っていても、ちゃんとやってるの見ると流石だなと思う。
■バルキリー
オレにバルキリーを語らせるとうるさい。(やかましいの意味で)
バルキリーのベストモデルはVF-1だと思う。
余剰パーツなし(頭部を変形時にどうするかというのは、変形ロボにおける長年の問題だったんだけど、ひっくり返して機体下部にぶら下げて、そのまま機銃として使うのは見事だった。)で、余分なギミックなしで変形をしている。この変形の無理のなさは素晴らしい。
ロボの体を前後に割って、飛行機時の薄さを確保するなど、飛行機変形ロボのエポックが詰まっているしマジで見事。
翻って、マクロスFのバルキリー、VF-25メサイアはどうか。
腰の折りたたみ方が凄まじい(飛行機の時にカッコよくするには、長い機首が重要だが、ロボの時にはジャマになる。メサイアはこれを7箇所の稼動で折りたたむ)ので、そこにばかり目が行くが、ワリと細かいところまで気を配られた変形をする。良くできてるんだけど、パーツが多くなりすぎていて、旧タカトクみたいな玩具を望むのは難しい感じ。シールドが着脱変形だとか、ちょっと残念。
ただ、VF-1も多数の玩具を経て、完成した(お世辞にも設定の変形だけではこれほど感動的なものにはならなかったと思う。タカトクとやまとの存在は大きい)ので、VF-25もユーザーに愛されれば変形の錬度が上がるんじゃないかと思う。(版権もってるバンダイがどれぐらい玩具だすかだなー)
顔(ロボ頭)は、情報量が多くてキャラクターとして大変覚えにくい感じ。ソラで描くのは不可能。
好みを言えば、顔に関しては、VF-1A、もしくはJのシンプルデザインが印象的過ぎるので、あれを越えるのはもう難しいだろうなと思う。
あと、模型はかなり破損が怖い変形をする。(超合金に期待)
■そんなわけで
ぶっちゃけロボしか見てなかった感じではあるけど。
フツー以上に楽しめたんで、よかったと思いますはい。
歌パワーで何でもOK!ってフォーマットを作った初代マクロスは偉大だったという印象。(別に好きなアニメでもなんでもなかったけど)
そのフォーマットの効果を知り尽くした上で、カラオケメドレー的に普通なら数時間かかる物語を20分ちょっとに突っ込んで成立させるあたり、これはもう、他の物語では実は無理な技なので。
マクロスならではだと思う。
反則技って1回使うと次からは、標準技になるんだなー。すげぇ。みたいな。
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