プロジェクトが上手くいくには以下の4つの要素が必要だと思っている。
1・用件が定義されている。
2・用件を満たせる人材が用意されている。
3・トライアル期間を含めスケジュールに余裕がある。
4・状況を見て、正しく舵を切れるリーダーがいる。
自分はゲーム屋だからそれに準じて書くけど、多分どこも似たようなもんじゃないかと。
それぞれ、何故それが重要な要素だと思っているか、それが満ちていない場合どうごまかしてるかを書いて見る。
1・用件が定義されている。
2・用件を満たせる人材が用意されている。
3・トライアル期間を含めスケジュールに余裕がある。
4・状況を見て、正しく舵を切れるリーダーがいる。
自分はゲーム屋だからそれに準じて書くけど、多分どこも似たようなもんじゃないかと。
それぞれ、何故それが重要な要素だと思っているか、それが満ちていない場合どうごまかしてるかを書いて見る。
1・用件が定義されている。
ゲーム業界でグズグズの残業地獄になり易いのは「用件が定義され難い」から。
1回でも大手の下請けやったらわかるけど、完成品見て「なんか違う」でリテイクを食らう。
そこまで酷くなくても、普通に現場内でも用件定義の甘さによるリテイクはモリモリ発生する。仕様書が甘い、甘いのを解っても質問がなされない。そもそも横の情報流通が甘い。落ちてる情報を拾いにいかない。
まず「何を成したら、成功か」という、いわゆる勝利条件が「面白いゲームを作れ」という、面白いってナニ?ゲームってナニ?みたいな禅問答化してるところにあるので、普通は上手くいくはずがない。
これは基本的にプロジェクトリーダー、もしくは現場のリーダーが、クライアントのいう曖昧模糊としたものを勝利条件としてわかりやすいとこまで加工し、それに対してクライアントにOKを出させるべきなんだが、マジで難しい。本当に。
まず、面白いを数値化出来ねぇ。よしんば出来たとして理解してもらえねぇ。クライアントにもチームにも。でもこれをなんとなく通す術は覚えたけど、それは逃げてるだけだ。
そしてコレが一番理解したく無かったのだが、自説を曲げると負けたと思う人が普通に居るんだよ!そんなプライドは犬に食わせろ。
こういう人との戦いが現場側責任者の最大コストとなるのは、もう避けられないかも知れん。
2・用件を満たせる人材が用意されている。
やることが決ってて、やれる人材が居れば、めったな事では失敗しませんよ。
でもねー。本当に人材って誰が何処に隠してるのだか知らないけど(はいはい。大手がまとめて握り締めてるんですよね。そして使えない奴に外注対応させてるンですよね。)そうそう優秀な人って居ないよ。
人材足りないのに、無理なプロジェクトを実現させなければいけない。
なんつーか「草食動物10匹で、ライオンの群れを倒せ」みたいなミッション。
これをプロジェクトリーダーがどうするかというと、
「ライオンの群れってほら、2匹でもう、群れですよね?んで1匹は子供でいいすかね?」
「あ、なんかあのウサギにタテガミつけたら、ライオンぽくないですかね?」
みたいに、プロジェクトの内容を、なんとか出来るものに落とし込んで、クライアントに交渉する。
えーと本当かな。もっと良い手あるかも知れない。
でも、何処の会社でも、数人は仕事出来る奴居るんですよ。草食獣10匹集めた中に、ライオンとガチでやれそうなのがちょっとだけ。そういう人にどう働いてもらうか。他の人にどうその人をサポートしてもらうか。その辺の座組で、プロジェクトの成否は8割決るんじゃないかと思ってます。
出来る奴に任せる環境を作れば出来ちゃうという。
でもね、草食獣がライオン倒すのはマグレであって日常化しない。疲弊する。いつまでもそれを期待するのは無理。カンベン。
3・トライアル期間を含めスケジュールに余裕がある。
開発にかかる期間てのは、みんな甘くみるよね。「1年あればゲーム1本作れるだろーな」ぐらいの。1年あれば、そりゃ作れるけど、あんまり変わった事や、大掛かりなことは出来ない。
だいたい、変わったことやるにはやり方含めて実験とトライアルの繰り返しだし、やった結果が思わしくなかった場合、全捨てもありえる。時間なんてあっという間になくなってしまう。
だいたい、全員が顔見知りかつ、土台になるプロジェクトを過去やっているような場合ならともかく、そうじゃないなら仕事の流れの仕組みを作るのに数ヶ月かかる。みんなこのプロジェクト自体の設計の重要さがわかってない。
やる気マンマンでスケジュール切るとこの落とし穴「がんばれば出来る」に落ちる。大手が中小騙してキッツイ仕事を振るのってこのパターンだ。
回避策はある程度、煮詰まったところでの、仕様縮小やスケジュール変更しかない。
精神論で仕事は回らないの解ってるのに、「やっぱこれじゃ出来ねぇ」て思うまで次のステップに行けないってのは相当愚かだよな。
4・状況を見て、正しく舵を切れるリーダーがいる。
欲しいわまったく。いないよねー。
俺がゲーム業界入ってから、各プロジェクトで「もともと***をやるつもりだったけどオミットする」って発言は何度も聞いたけど、やっぱ上手いタイミングでオミットする人はいいリーダーだと思った。
何なら切ってよくて何なら駄目かってのは、誰かが判断して切らなきゃいけない。どうせ切るなら早めの方が傷つかない。お客さんが喜ばない所に延々コストをかけるのはバカのすることだ。
採算度外視な阿呆とか、自分の脳内電卓しか見てないやつとか。そういう奴はやはり現場をグズグズにする。
現場に無理をさせたかったら、無理したくなるような条件を現場に提示できなきゃ駄目。マジで。
残念ながら、ゲームを面白く出来る/出来ないだけは、全部現場マターなんだよね。
判りやすい例をだすと、昔って家1件建てるとしたら、大工さんやら左官屋さんにお願いするでしょ。その時は施工主もよく判ってて、昼にお茶入れたり、3時に茶菓子持ってったりするんですよ。大工さんは気持ちよく働けるから、茶菓子代ごときで手抜き施工は減るわけですわ。気を効かしてちょっといい材料つかいましたよ見たいな話もある。
それが最近はもう、手抜き建築告発番組とかの悪影響で大工が手抜きしないか見張りにくるような施工主ばっか。現場も孫受けの孫受けとかで、ピンハネされまくってて現場のモラールだだ下がりですってよ。奥さん。
施工主が何言っても、建築家がどんな図面引いても、現場で家1つ建てられないんなら、気持ちよく仕事してもらう方法を考えたほうが結果お得だよ。
この頁まったくまとめずにスパンと終わる。
ちょっと環境がままならないのでHDに入ってたデータから書きかけの文章をそのままUP。
そんなわけで、グダグダ文章のまま推敲してません。ちなみに最初に書いたのは半年以上前っぽい。
ゲーム業界でグズグズの残業地獄になり易いのは「用件が定義され難い」から。
1回でも大手の下請けやったらわかるけど、完成品見て「なんか違う」でリテイクを食らう。
そこまで酷くなくても、普通に現場内でも用件定義の甘さによるリテイクはモリモリ発生する。仕様書が甘い、甘いのを解っても質問がなされない。そもそも横の情報流通が甘い。落ちてる情報を拾いにいかない。
まず「何を成したら、成功か」という、いわゆる勝利条件が「面白いゲームを作れ」という、面白いってナニ?ゲームってナニ?みたいな禅問答化してるところにあるので、普通は上手くいくはずがない。
これは基本的にプロジェクトリーダー、もしくは現場のリーダーが、クライアントのいう曖昧模糊としたものを勝利条件としてわかりやすいとこまで加工し、それに対してクライアントにOKを出させるべきなんだが、マジで難しい。本当に。
まず、面白いを数値化出来ねぇ。よしんば出来たとして理解してもらえねぇ。クライアントにもチームにも。でもこれをなんとなく通す術は覚えたけど、それは逃げてるだけだ。
そしてコレが一番理解したく無かったのだが、自説を曲げると負けたと思う人が普通に居るんだよ!そんなプライドは犬に食わせろ。
こういう人との戦いが現場側責任者の最大コストとなるのは、もう避けられないかも知れん。
2・用件を満たせる人材が用意されている。
やることが決ってて、やれる人材が居れば、めったな事では失敗しませんよ。
でもねー。本当に人材って誰が何処に隠してるのだか知らないけど(はいはい。大手がまとめて握り締めてるんですよね。そして使えない奴に外注対応させてるンですよね。)そうそう優秀な人って居ないよ。
人材足りないのに、無理なプロジェクトを実現させなければいけない。
なんつーか「草食動物10匹で、ライオンの群れを倒せ」みたいなミッション。
これをプロジェクトリーダーがどうするかというと、
「ライオンの群れってほら、2匹でもう、群れですよね?んで1匹は子供でいいすかね?」
「あ、なんかあのウサギにタテガミつけたら、ライオンぽくないですかね?」
みたいに、プロジェクトの内容を、なんとか出来るものに落とし込んで、クライアントに交渉する。
えーと本当かな。もっと良い手あるかも知れない。
でも、何処の会社でも、数人は仕事出来る奴居るんですよ。草食獣10匹集めた中に、ライオンとガチでやれそうなのがちょっとだけ。そういう人にどう働いてもらうか。他の人にどうその人をサポートしてもらうか。その辺の座組で、プロジェクトの成否は8割決るんじゃないかと思ってます。
出来る奴に任せる環境を作れば出来ちゃうという。
でもね、草食獣がライオン倒すのはマグレであって日常化しない。疲弊する。いつまでもそれを期待するのは無理。カンベン。
3・トライアル期間を含めスケジュールに余裕がある。
開発にかかる期間てのは、みんな甘くみるよね。「1年あればゲーム1本作れるだろーな」ぐらいの。1年あれば、そりゃ作れるけど、あんまり変わった事や、大掛かりなことは出来ない。
だいたい、変わったことやるにはやり方含めて実験とトライアルの繰り返しだし、やった結果が思わしくなかった場合、全捨てもありえる。時間なんてあっという間になくなってしまう。
だいたい、全員が顔見知りかつ、土台になるプロジェクトを過去やっているような場合ならともかく、そうじゃないなら仕事の流れの仕組みを作るのに数ヶ月かかる。みんなこのプロジェクト自体の設計の重要さがわかってない。
やる気マンマンでスケジュール切るとこの落とし穴「がんばれば出来る」に落ちる。大手が中小騙してキッツイ仕事を振るのってこのパターンだ。
回避策はある程度、煮詰まったところでの、仕様縮小やスケジュール変更しかない。
精神論で仕事は回らないの解ってるのに、「やっぱこれじゃ出来ねぇ」て思うまで次のステップに行けないってのは相当愚かだよな。
4・状況を見て、正しく舵を切れるリーダーがいる。
欲しいわまったく。いないよねー。
俺がゲーム業界入ってから、各プロジェクトで「もともと***をやるつもりだったけどオミットする」って発言は何度も聞いたけど、やっぱ上手いタイミングでオミットする人はいいリーダーだと思った。
何なら切ってよくて何なら駄目かってのは、誰かが判断して切らなきゃいけない。どうせ切るなら早めの方が傷つかない。お客さんが喜ばない所に延々コストをかけるのはバカのすることだ。
採算度外視な阿呆とか、自分の脳内電卓しか見てないやつとか。そういう奴はやはり現場をグズグズにする。
現場に無理をさせたかったら、無理したくなるような条件を現場に提示できなきゃ駄目。マジで。
残念ながら、ゲームを面白く出来る/出来ないだけは、全部現場マターなんだよね。
判りやすい例をだすと、昔って家1件建てるとしたら、大工さんやら左官屋さんにお願いするでしょ。その時は施工主もよく判ってて、昼にお茶入れたり、3時に茶菓子持ってったりするんですよ。大工さんは気持ちよく働けるから、茶菓子代ごときで手抜き施工は減るわけですわ。気を効かしてちょっといい材料つかいましたよ見たいな話もある。
それが最近はもう、手抜き建築告発番組とかの悪影響で大工が手抜きしないか見張りにくるような施工主ばっか。現場も孫受けの孫受けとかで、ピンハネされまくってて現場のモラールだだ下がりですってよ。奥さん。
施工主が何言っても、建築家がどんな図面引いても、現場で家1つ建てられないんなら、気持ちよく仕事してもらう方法を考えたほうが結果お得だよ。
この頁まったくまとめずにスパンと終わる。
ちょっと環境がままならないのでHDに入ってたデータから書きかけの文章をそのままUP。
そんなわけで、グダグダ文章のまま推敲してません。ちなみに最初に書いたのは半年以上前っぽい。
| ホーム |
COPYRIGHT © 2004 POWERED BY FC2 ALL RIGHTS RESERVED.