島国大和のド畜生
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映画 来る 感想
来る

 評判が良いので見たが(ゾンプラ無料)、なるほど面白かった。
 ネタバレなしでは感想が描きにくいので、以下ネタバレ感想を書く。
 未視聴の人は、スキップ参照。


ちなみに原作はこれ。

ぼぎわんが、来る



■ざっくり
 「なんだかわからぬ怪異に家庭が襲われる」お話。
 ネグレクトに近い状況にある子供から周囲に波及する怪異である。かつての間引きや子殺しなどの慣習からの派生。
 物語は3パートに分かれており、それぞれ語り部が異なる。ミステリーにおける「信頼できない語り手」を利用して、不穏の圧を高めて、最後は霊能力者幻魔大戦にまで展開する。
 1パートめ、は父の視点から 2パート目は母の視点から、3パート目は幻魔大戦。

 原作と大きく変更されているポイントとして、母の性格と行動、最後に娘が見る夢がある。
 これは、文字で全てを説明することのできない映像作品において、描きたいテーマを絞る意味では効果的だったと思う。
 また、最も大きいタイトル改変。「ぼぎわん」の削除である。怪異から名前を奪うことで、話の焦点は、ネグレクト家庭とその周囲に絞られる。

 実際の子育てと向き合わぬ父。
 結果的に育児と向き合い続けられなかった母。
 ネグレクトにより心が死んでゆき、怪異に取り込まれていく娘。
 堕胎を強要した経験のあるオカルトラライター。
 子供をなせない、霊能力者の妹。
 劇中に痛みを感じないことは死んでいることと語られるが、そうやって心が死んだ家族を怪異が取り巻いていく。

 そして、この話をどう決着つけるのかと思わせておいて、幻魔大戦である。
 さすがに、霊能力者(琴子)の強さ、事態をすべて理解している度合いが、高すぎて、これはスーパーキャラすぎるのではないかと感じるが、(メアリースー問題)。松たか子なので容姿がとくにスーパーじゃないのでギリセーフにしておくのもアリだろう(アリか?)。

 前半の不穏さを高める演出と後半の派手な霊能バトルでは演出テンションが違いすぎるのだが、これもフロム・ダスク・ティル・ドーンだと思えば許せるかもしれない。

 松たか子、柴田理恵、途中で死んでいく霊能者、それぞれがとても良いので、最後の幻魔大戦をして、全部幻魔大戦でも良かったんじゃないのかと思わせる。(前半の不穏さがあっての後半ではあるのだが)

 松たか子はこれで、嶋田久作と同じ枠に入ったのではないか。

 個人的にはとても楽しめた。

 ちなみに、ホラー的に怖いかと言うと、帝都物語的に怖くない。
 映画として手堅いかというとけっこうバラバラである。
 それを役者の演技がつなぎとめていると思う。

2020/08/12(水) 07:16:37| 固定リンク|日記| トラックバック:0 | このエントリーを含むはてなブックマーク|
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