島国大和のド畜生
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感想 ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて PS4
 ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて
 いわゆる、最後までプレイ。(ミニクエは放置)
 100点満点中、100億点である。素晴らしい。
 ほっといてもドラクエをプレイするタイプの人には、ぶっささること間違いなしだろう。

 Lv12の頃に書いたファーストインプレはこちら

 俺はドラクエは3が至高だと思っている。最近の奴では9がいい。そういう人の感想であるが、最近のドラクエの中では最高傑作である。出会った時期の問題もあって、3最高は譲らぬが。

 以下ネタバレありでゆくので見たくない人は回れ右で。
■基本的な感想
 金がかかっており、丁寧な作りで、昔ながらのドラクエを今風にアップデートしている。(していない部分もある)
 減点するべきはほとんどなく、非常によくこなれた完成度。
 この感想は、ファーストインプレから変わらない。

 そして、ドラクエとは、ドラクエ風ゲームフォーマットを通して、堀井雄二風テキストを楽しむゲームだと思っているが。
 それは今回見事に達成されていたと思う。

 エンディングまで見ての感想として、正直蛇足にすぎるとも感じていたのだが、やはりこれはいい。良いものである。
 自分にとって大変納得感のたかい着地点であった。
 蛇足もここまでやればムカデである。

 大量のシナリオスタッフがかかわっているが、ドラクエ風とはなんぞや、堀井雄二風とは何ぞや、的なものが良く練られている。
 ドラクエビルダーズのテキストも、かなり、ドラクエ風とはなにかを咀嚼した良い出来だった。テイストとしてはビルダーズのほうが正しくドラクエ風だと思う。
 ドラクエ11はドラクエにしては冗長だし、正直クサ過ぎたり、迂遠だったりと、ピンとこない部分も多いのだが、大きい流れをみるとキッチリとドラクエであり、その流れは心地よいものであった。

 テキストが冗長でつらい、固有名詞が長くてつらい、え、この罪人このまま無罪はまずいんじゃないの?みたいな人が多くいて、バランス感覚についていけなくてつらい、この解像度でこんな話したら違和感がつらい。恋愛話が語りすぎていてつらい。
 などいろいろツライが大枠の心地よさでなんとかなった。

 ドラクエならば迷わず買う人にとっては、問題の無い傑作だし、多少斜に構える人にも面白いゲームだと思う。
 自分は初プレイがドラクエ3であり、クリア時に1も2もプレイしていなったため、本来の面白さを感じる事が出来なかったのではないかと、当時感じたが。
 この11も同じように感じる人が居ると思う。
 が、もはやドラクエはどこから始めてもドラクエであり、そのテイストは常に解釈を繰り返されているものなので。

 JRPGの始祖としてこのゲームはとても完成度が高い。

(えー始祖は他にあるだろうっていうのは分かるが、JRPG的ゲームの基礎になったのは紛れもなくドラクエだろう。)

■おっさんのダメな感想
 序盤、たいしたドラマでもないのに、尺の長いムービーを見せられかなりイライラしたが、終盤は事件の規模が大きいのと、細かい会話はセリフだけで処理される割合が増えたので、ずいぶんとマシになった。
 どこをムービーにして、どこをムービーにしないかという取捨選択がまずく、ただの会話をムービーにしてみたり、崖に落ちるところをギリギリで救う、重いものを持ち上げる等、ムービーに向かないところを頑張っていてチグハグ感が強い序盤に比べると、終盤はプレイヤーが無言パントマイムに慣れてしまっているのもあって、違和感は結構少ない。

 最初から終盤ぐらいのペースで、どうでもいい会話のキャッチボールは、セリフに逃がしておいてくれれば良かったのにと強く思う。
 それでは、事件の規模の落差が出ないという意見もあると思うが、何度も述べるが、ドラクエはドラクエ的なゲームフォーマットを通して堀井雄二的テキストを楽しむゲームだと思うので、ゲームフォーマットを通さない物語の進行=ムービーのほうが強い違和感がある。
 とはいえ、旧来フォーマットを踏襲しても回顧主義のおっさんしか喜ばないので、これは仕方がないだろう。
 だが、派手なところならいざ知らず、会話劇がムービーとかになっているのを喜んでいる人がどれぐらいいるかは疑問でもある。
 せめて無言パントマイム野郎な部分をもっとうまく(カメラカットワークと時間の切り貼りなどで)処理していれば、違和感は減るのだろうが。

 再三述べたように自分はドラクエ3が至高だと思っているが、それはメモリが足りないが故にテキストも表現もギリギリまで削り込まれ、オープニングすらない(画面黒ベタ+システムフォントのみでDRAGON QUEST IIIである。イカス)、その結果、研ぎ澄まされた俳句のような味わいを出していたからだ。

へんじがない。
ただの しかばね のようだ。

 このテキストの良さは、ただの屍と言い捨てる温度感と、単純な骸骨で表現されたドット絵によって、あっさり淡泊に消臭したフリをしつつそこには消せないドラマを焼き付けている所にある。なんらかの理由で非業の死を遂げたであろう死体なのを感じさせる。
 白眉なのは、勇者の死体でさえ同じ扱いなのだ。

 セリフや情報の少なさは、読みやすさや、想像の余地だ。
 堀井雄二のテキストは、俳句のように、いろいろな情報を省略しながら、それでも分かりやすく、心に刺さるように研ぎ澄まされていた。

 これは、ハードウェアの表現上限が上がった現時点ではもう出せない味だ。江戸時代、沢庵と白米がごちそうとされた状況と、ステーキが日常食になった今日からみて、沢庵と白米で同じように感動できるかといえば出来ないし、それにステーキの値段を払えない。だから完全にないものねだりの話である。

 ドラクエ11で饒舌になり、立体的になり、複雑な見た目とセリフを与えられたキャラクターを「じゃあこれを、ファミコン版の3まで情報を削ぎ落とそうぜ!」みたいなバクチは打てないだろう。
 そういうバクチが見たいなという思いは常にあるのだが。ドラクエ9などはわりとそういうバクチに近い部分があると思ったので、11には期待もあったのだ。

 これに関しては無念である。(俺だけが。ゲームが悪いわけではない)

 ちなみに、ドラクエ11クリア後、クリア時に流れるテロップのなかの復活の呪文を用いることで、ドラクエ1を無料プレイすることが可能となる。
 久しぶりにちょっと遊んだドラクエ1のテキストはすさまじく素晴らしいのであった。
 王との謁見状態から始まり、道すがら配置されたNPCは、短い文章で、今どういう状況なのか、どのようにプレイすべきかを、たんたんと語っていく。
 だれも長々としゃべったりしないのだ。冗長に語らないからこそ、プレイヤーは能動的に情報を得ようと話に耳を傾ける。

 これだ、このテンポ、この肌触りこそドラクエよ。

 俺は、長文と長いムービーはすぐスキップしたくなるのだが。
 最近歳を食ってこらえ性がなくなったのかと思っていたが。そんなこたぁない最近のゲームが冗長に過ぎるのだ。
(でも、ドラクエ1も、文字表示のあとボタン入力を受け付けるまでのwaitが長くてイライラしてきた)

 こういう気の短いおっさんの意見なので、あまり間に受けてはいけない。

■バトルの感想
 ほとんどの戦闘がオートで十分である。何ターン以内に倒せ、などといった特殊バトルの時や、メタルスライムを逃がさず倒したいときなどに手動を使う。最近のゲームとして良く練られたゲームバランスだと思う。

 ドラクエのバトルというのは、作業的な戦闘と、それを乱すイレギュラー(眠り、混乱、死亡)が発生し、一気に畳み込まれそうになるのをどうやって作業的な戦闘状態に戻すか、というシーソーゲームになっている。

 このバランスは昔から絶妙で、ウィザードリィからの換骨奪胎も見事だと思っている。他のRPGの戦闘でこれほど端的にシンプルな計算式でシーソーゲームを実現しているゲームはぱっと思い浮かばない。

 かつ、基本的にはサイコロの面白さなのだ。
 敵の大火力が、自軍の1人に集中すれば死ぬ。だがバラけることで「死にそうで死なない」状況が作られる。
 意図的に調整されている。
 ボスの攻撃は、2連続以上なものが多いが、たいていが、連続で喰らえば死ぬようなダメージだが、連続的に喰らう確率が低い。即死に近いダメージと、薄く広くダメージを与える技をペアでつかったりもする。これも「死にそうで死なない、時々死ぬ」という、ハラハラの演出になっている。
 サイコロの結果に一喜一憂し、次のサイコロ結果に備えて手を打つゲームなのだ。
 さらに言えば、死よりもカジュアルにつかえるピンチとして、混乱や眠り、魅了がある。これも、サイコロゲームをより分かりやすく演出している。
 危機は段階的に、アンコントローラブルになっていくのだ。見事なバランスである。

 9ぐらいから入ったと思うが(記憶違いの可能性アリ)、盾が何%かで、100%ガードするように仕様が変わった。
 これも、みごとな、「運よくまったく丸儲け」状態が発生するので、サイコロゲームとしての密度を上げている。

 このように、とにかくサイコロの面白さをどうプレイヤーに感じさせるかという仕組みが多く盛り込まれている中で、ある程度ユーザーが制御できる要素としてのMPがある。
 バクチばかり戦闘に、MPの使いどころを考えるというリソースコントロールゲームが導入されることで、「どうせ運だろ」と感じさせないバランスとなり、そしてバランスに疲弊したころには、最大MPが大きくなり、補助するものも増えて、あまり考えずに戦えるようになった。

 そして今回、乱数でゾーン状態に入る仕組みが追加された。
 ある程度周期的に敵味方が強化されるこの仕様は、単調さを回避するために導入されたと思うのだが、連携技(ゾーンに入っているユニットが複数)などの今までにない遊びの捻出と、ある程度のリソースコントロール、そして運よく丸儲けといったバクチ要素がうまく混じっている。
(特定連携技でないととどめを刺せないクエストは面倒くさくて不快dが)

 この視点から見て、やはりドラクエというのはよくよく「サイコロとリソースコントロールでどう遊ばせるか」「ユーザースキルの関与具合をどの程度に抑えるか」ということを軸にゲームバランスが寝られていると思う。
 非常によく考えられており、コアの思想はシンプルであり、やはりこれは素晴らしいと思う。

 RPGに新機能というと、すぐアクション要素いれたり、目押しをいれたりしてしまう開発者は居る。それが悪いわけではないし、練られたそれらはそれで十分価値があるが。
 ドラクエに何が求められているか、どこを伸ばすか、なににコストをかけて作るか。よくわかっている采配だと思う。

 そういった、バトルシーケンスのバランスの見事さと、中長期的なバランス、リソースコントロールの上手さも凄い。
 やくそうや、せいすいなどの、アイテムのリソースコントロールの遊びが序盤から終盤にいくにつれ減っていくことや、死亡からの復活手段が無い状態から、ザオラル(確率復活)、ザオリク(確実復活)と、これも減っていくなど、ある時期の困難は、何らかのアイテムや、技や魔法を得ることによって、困難ではなくなっていき、次の困難が現れるというデザインがされている。
 ヘタなつくり方をすると、どんどんユーザーにとっての面倒が増えていくのだが、このあたりはまったく見事で丁寧な仕事だと思う。

 バトルに関して重箱の隅をつつくなら、ボタンおしっぱによる短時間化が、あんまり縮まないとか、おしっぱ面倒くさいとか。文字が時々読み切れない速さで流れるのだが、次の文字が出るわけではないので、それは出しておいてくれよとか。一部の大技は選択後発生までにデータ読み込みのマがあって気持ち悪いので、せめて詠唱エフェクトの類はオンメモリで反応してほしいとか。
 そういう細かい部分しか出てこないのだ。凄くよくできている。
 あと、かったるいとされる経験値稼ぎに抜け道として用意されている、メタル系の敵と、今回の一番効率的な連携技(メタル的を発生させる連携技を用いて直後に確実クリティカル技でえ倒す)のバランスが良く、終盤はあっという間にレベルが上がってストレスが少ない。(自分は戦闘を面倒くさがっていたので序盤は良く死んだが)

 スキルパネルを開いていくスキルシステムも、これはそれほど珍しいタイプではないが、選択の余地をユーザーに与える意味でよくできている。最終的にはフルオープンちょい手前まで開くし、いじでもフルオープンをしたければレアドロップねらい周回をすればいい。

 レベルが1つ上がる、新しい武器、防具を装備する、新しい技を覚える、連携を覚える。これらで、今まで苦戦していた相手にコロっと勝つようになっており、まったく、よくもまぁこんなにうまくバランスをとったものだと感心する。

 ここまで見事な、コマンド入力型のRPGのバトルは他になにかあったっけ。という完成度。

■絵的な感想
 大変クオリティが高い。だが海外AAAタイトルを見ていると普通ではある。それらと比べるのは酷なのだが、ドラクエというのは国民的ゲームでもあるので、期待してしまう。
 あとPS4版のリアリティレベルの設定には疑問を感じる。
 スライムに顔がある牧歌的な世界観、世界を滅ぼす魔王と剣と魔法で戦うスケールに対して相性が悪く感じる。

 これは完全に趣味の問題なので、これが良いという人も多いだろう。
 個人的には、鳥山明の絵をどう再現するか、にもうちょっと強めに舵を切ってほしかった。
 あと、ゲーム中、2Dイラスト絵が複数個でてくるのだが、それぞれの画風などがバラバラで、どれもイマイチな感じが強く、もうちょっとその辺はディレクションされていてほしいと思った。

■マップのスケール
 旧来のドラクエは、ダンジョンや建物内と、世界地図で縮尺が異なる。
 例えばドラクエ1では、ダンジョンや街の中では、1マスはだいたい勇者一体分のサイズだ。
 だが、世界地図での街は2マス分程度弩大きさだ。勇者が寝がえりで破壊できるサイズである。

 ご丁寧にこの縮尺に合わせて勇者の移動速度が変わっている。

 縮尺が異なることによって何がなされているかといえば、『世界を俯瞰』できるゲームとなっている。
 ドラクエ11は、世界地図上のどこに自分がいるかは、マップと見比べなければわからないが、旧ドラクエは世界地図の上を直接歩いていたわけだ。

 このあたり、ゲーム的なリアルをどこに置くかで、表現できる規模が異なる。
 また、どういう表現が良いかは、好みの問題なので、どれが良いとか絶対的な指標は無いのだが。

 船などの乗り物での移動と、フィールドでの移動がシームレスでなく、船着き場に限定されているため、世界の形を把握しにくくなっていると思う。
 自分は方向音痴なので、非常につらい。

■まとめ
 ドラクエもこれで、ナンバリングタイトルだけで11作というとんでもないご長寿ゲームソフトとなった。
 自分はそれほどファンではないので、最後までプレイしていないナンバリングタイトルも複数あるし、ボケてきているので、遊んだけどあんまり覚えていないタイトルもある。

 それでも、しっかりドラクエサーガとして楽しませてくれるその構造はとても良いものだと思う。
 シリーズ毎に別の物語を語るタイプではなく、同じ世界観、同じ時間軸(とも限らない)、同じバックボーンを抱えた物語が、迎える最新作として、十分以上の出来だったと思う。

 眠いのでここまで。あとで間違いなどあったら直します。


2017/08/28(月) 03:45:30| 固定リンク|ゲーム| トラックバック:0 | このエントリーを含むはてなブックマーク|
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