個人的な感想だが、前作より今作のほうが面白く感じる。好みだ。
前作のヒットで潤沢な予算が確保できたせいか、CGにしろ、ロケにしろ、セットにしろ、飽きさせない画作りがなされていて「好きな人は好き」という映画だった前作に比べ「わりと好きな人多いんじゃないかな」ぐらいの間口の広さを確保したと思う。
ただし品のなさは前作同様なのでそこが苦手な人にはまったくお勧めできない。
前作は独特の妙なマを楽しむ必要があるが、今作はその辺はさておきとりあえずリッチな演出+品がない小ネタで笑ってられる、という感じ。
生理的に不快な演出や、単に変態を見て喜ぶしかないようなシーンも多い。それを笑えるかどうかで評価が大きく変わるだろう。
自分も生理的に不快な演出は好きではないのだが、笑いに昇華されたものは好きなので、昇華されてたり、されてなかったりするボーダーラインをひた走っているこの映画の判断は難しい。
しかし今作はお金がかかっている分、不快な部分CGなどで糊塗できていると思う。
特に素晴らしいのは、変態仮面によるバトル。
無駄に鍛え上げられた肉体で、そこそこ練られた殺陣をキビキビとこなしつつ、間々に、変態攻撃(股間押し付けや不快なポーズ)を挟むという、非常にイヤな感じのバトルが展開されている。
そのイヤな感じをギリギリお笑いのフィールドに押しとどめるように、股間を押し付けた時に、ビリっと電撃が走るようなエフェクトがあり、ちょっとした動きでも風を巻く演出があり、ただチープでヘンな絵ヅラにせずに、リッチなヘンな絵ヅラにしてある。
生理的嫌悪じゃなくて笑ってくださいね、という記号化がちゃんとしてある。
そのうえで、生理的にやだわーっていう演出の長回しやったりするのは、まぁそのそういう映画だ仕方がない。
映像的には、スパイダーマンvsDr.オクトパスにケンカを売るようなアクションをCGで成立させたり、エンディングテロップすらアニメーションを付加してあって、なかなかに潤沢な予算を思わせる(実際は知らない)
俳優陣も見事なもので、映画やドラマの度に寿命を削るような肉体改造をして登場する鈴木亮平は今回も見事に鍛えた体と気の狂ったポーズを披露しているし、最近芸能界を引退し宗教家になった清水富美加は、これは芸能界辞めたくもなるわ、という役どころを見事に演じている。
あと前作を見た時はムロツヨシを知らなかったが、今作を見たのはヨシヒコで見まくった後なので、彼の意味不明な芸風とマの使い方に慣れており、戸惑わずにいられるというのもプラスに働いた。
というか初見の人にあれは敷居が高すぎると思う。前作の彼は生理的嫌悪寄りだろ;
下品なものに抵抗がない人にはお勧め。
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