■あらすじ
不思議の国のアリスの後日譚。
かつて不思議の国を訪れたアリス。それから13年たち、父は無くなり、現実との折り合いをつけるべき19歳となった。
不思議の国の事は、夢だと思っていたが、パーティで貴族から求婚され、その場から逃げ出した拍子に、また不思議の国へと飛び込んでしまう。
そこは、以前と異なり、赤の女王に支配される恐ろしい世界になっていた。
マッドハッターやチェシャ猫らと再会したアリスは、赤の女王の妹、白の女王と協力し世界を赤の女王から開放しようとする。
■感想
豪華な絵ヅラとフリーキーな登場人物。毒にも薬にもならない程度の毒とジョニーデップ。
いつものティムバートン映画である。
チャーリーとチョコレート工場や、シザーハンズの類型。
アリスの物語を下敷きにしており、物語自体の説明はほとんど行わない。
美術が美しく、酷いシーンもそんなに無いので、デートムービー、子供も見れるちょとした映画、という扱いだろう。
白の女王がかなりいい味を出していて楽しい。(いつもポエミーなポーズを取っているが、魔法の薬を作る際にツバを入れたりしている)
■いつものティムバートン
この場合のいつものティムバートンとは、リッチな映像+フリーキーな登場人物+微妙なマの演出、といった意味合い。
ティムバートンは、毎度、どんなお話でもこのパターンに落とし込んで料理していると自分は思っている。
自分がティムバートンを意識したのはバットマンの時だ。
金持ちがコウモリのコスプレをして自警団として悪党をドツきまわす街で、顔がピエロのように引き攣れてしまった悪党が暴れるというどの角度から見ても気が狂っているステキな映画だった。
そういったフリークスをフリークスのままリアリティを獲得させガジェットでわきを固めて、リッチな映像で映画化する。
昨今のアメコミの実写映画化化の先鞭だと思う。
ティムバートン版のバットマンは、特に美術がすばらしく。犯罪都市ゴッサムシッティは現実感を喪失しカリカチュアされた街だが、その街と住人と犯罪者、バットマン、それらを合わせて、箱庭のように、ガチャガチャとしてキュートでクールな世界が作り出されており、そこに潜む狂気は少し現実味を帯びている。
ジャックニコルソン演じるジョーカーが紫のピカピカのスーツに身を包んで傍若無人に振舞うさまと、それをケンカパンチで殴るバットマン、そして大量のバットマンガジェット。そしてそのどれもこれもがピントがズレていて不思議なマがある。
いやー素晴らしいキチガイ映画だなー。と。
ピーウィーの冒険もたいがい狂っていたが、どうにもこのティムバートンという人はキチガイを撮らさせるとやたら上手いぞ。と当時の自分は思った。
個人的にはビートルジュースが好きで、その監督と主演がバットマンを撮影すると聞いて、え?大丈夫なの?ギャグなの?と思っていたところに、あの完成度のバットマンだもの。そりゃ惚れる。
その後、シザーハンズ、マーズアタック、スリーピーホロウ、チャーリーとチョコレート工場と、キチガイなら奴に任せろ、といった感じでキチガイ映画を連発し、その狂気にも慣れてしまい、「ああ、いつものお手軽な狂気か」という最近の感想につながっていく。
そしてアリスインワンダーランドだが、ちょっとした狂気の毒によって観客の興味を引くのだが、それほど毒々しくないからデートムービーとしてもファミリームービーとしても成立するという、器用な着地を見せている。
このあたりが非常に上手いと思うし、ハリウッドで大出世した手腕だと思うのだが、物足りなさも感じる。
ティムバートンはかつてディズニーに在籍し、そのころはロッカーに入って出てこないとか、机の上に土足で登って降りてこないとか、無茶な逸話が大量にあるし、最近のインタビューでも、故郷に帰って、自分をいじめた体育会系の奴らが低賃金で働いているのをカフェから見るのが楽しみとか、屈折したジョークを飛ばしている。
もっとお前の狂気をさらけ出せ。何デートムービー作ってるんだ。何ファミリーに安心な映画撮ってんだ。という気持ちが沸いてもおかしくあるまい。ビートルジュース、ビートルジュース、ビートルジュース。(名前を3回呼ぶのが、呼び出す呪文)
■まとめ
豪華な絵ヅラのデートムービーを求める人向けかなと。ちょっとスパイス入り。
そんなことより、ティムバートンがビートルジュース2を撮影するらしい。楽しみすぎる。
不思議の国のアリスの後日譚。
かつて不思議の国を訪れたアリス。それから13年たち、父は無くなり、現実との折り合いをつけるべき19歳となった。
不思議の国の事は、夢だと思っていたが、パーティで貴族から求婚され、その場から逃げ出した拍子に、また不思議の国へと飛び込んでしまう。
そこは、以前と異なり、赤の女王に支配される恐ろしい世界になっていた。
マッドハッターやチェシャ猫らと再会したアリスは、赤の女王の妹、白の女王と協力し世界を赤の女王から開放しようとする。
■感想
豪華な絵ヅラとフリーキーな登場人物。毒にも薬にもならない程度の毒とジョニーデップ。
いつものティムバートン映画である。
チャーリーとチョコレート工場や、シザーハンズの類型。
アリスの物語を下敷きにしており、物語自体の説明はほとんど行わない。
美術が美しく、酷いシーンもそんなに無いので、デートムービー、子供も見れるちょとした映画、という扱いだろう。
白の女王がかなりいい味を出していて楽しい。(いつもポエミーなポーズを取っているが、魔法の薬を作る際にツバを入れたりしている)
■いつものティムバートン
この場合のいつものティムバートンとは、リッチな映像+フリーキーな登場人物+微妙なマの演出、といった意味合い。
ティムバートンは、毎度、どんなお話でもこのパターンに落とし込んで料理していると自分は思っている。
自分がティムバートンを意識したのはバットマンの時だ。
金持ちがコウモリのコスプレをして自警団として悪党をドツきまわす街で、顔がピエロのように引き攣れてしまった悪党が暴れるというどの角度から見ても気が狂っているステキな映画だった。
そういったフリークスをフリークスのままリアリティを獲得させガジェットでわきを固めて、リッチな映像で映画化する。
昨今のアメコミの実写映画化化の先鞭だと思う。
ティムバートン版のバットマンは、特に美術がすばらしく。犯罪都市ゴッサムシッティは現実感を喪失しカリカチュアされた街だが、その街と住人と犯罪者、バットマン、それらを合わせて、箱庭のように、ガチャガチャとしてキュートでクールな世界が作り出されており、そこに潜む狂気は少し現実味を帯びている。
ジャックニコルソン演じるジョーカーが紫のピカピカのスーツに身を包んで傍若無人に振舞うさまと、それをケンカパンチで殴るバットマン、そして大量のバットマンガジェット。そしてそのどれもこれもがピントがズレていて不思議なマがある。
いやー素晴らしいキチガイ映画だなー。と。
ピーウィーの冒険もたいがい狂っていたが、どうにもこのティムバートンという人はキチガイを撮らさせるとやたら上手いぞ。と当時の自分は思った。
個人的にはビートルジュースが好きで、その監督と主演がバットマンを撮影すると聞いて、え?大丈夫なの?ギャグなの?と思っていたところに、あの完成度のバットマンだもの。そりゃ惚れる。
その後、シザーハンズ、マーズアタック、スリーピーホロウ、チャーリーとチョコレート工場と、キチガイなら奴に任せろ、といった感じでキチガイ映画を連発し、その狂気にも慣れてしまい、「ああ、いつものお手軽な狂気か」という最近の感想につながっていく。
そしてアリスインワンダーランドだが、ちょっとした狂気の毒によって観客の興味を引くのだが、それほど毒々しくないからデートムービーとしてもファミリームービーとしても成立するという、器用な着地を見せている。
このあたりが非常に上手いと思うし、ハリウッドで大出世した手腕だと思うのだが、物足りなさも感じる。
ティムバートンはかつてディズニーに在籍し、そのころはロッカーに入って出てこないとか、机の上に土足で登って降りてこないとか、無茶な逸話が大量にあるし、最近のインタビューでも、故郷に帰って、自分をいじめた体育会系の奴らが低賃金で働いているのをカフェから見るのが楽しみとか、屈折したジョークを飛ばしている。
もっとお前の狂気をさらけ出せ。何デートムービー作ってるんだ。何ファミリーに安心な映画撮ってんだ。という気持ちが沸いてもおかしくあるまい。ビートルジュース、ビートルジュース、ビートルジュース。(名前を3回呼ぶのが、呼び出す呪文)
■まとめ
豪華な絵ヅラのデートムービーを求める人向けかなと。ちょっとスパイス入り。
そんなことより、ティムバートンがビートルジュース2を撮影するらしい。楽しみすぎる。
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