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映画 インサイドヘッド 感想
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インサイド・ヘッド (吹替版)(動画)
 やっと一息ついたので、インサイドヘッド視聴。
 amazonレンタル400円。子供も一緒。
 大変良く出来ており面白かった。
 ネタバレバリバリで感想を書くので、まだ見ていない人は回れ右で。
■あらすじ
 人や動物は皆、頭の中に5つの感情「ヨロコビ」「イカリ」「ムカムカ」「ビビリ」「カナシミ」を持っている。
 5つの感情は擬人化され、脳内会議を行う人たちとして描かれる。
 主人公ライリーは11歳の少女。
 彼女の誕生からずっと5つの感情は、彼女の心の中で会議を行い、彼女の感情を制御している。
 ライリーが何かを経験すると、思い出をのつまったガラス風の玉が生成され、それを5つの感情それぞれに色別けし、記憶の島へ運び蓄積する。
 この記憶玉の制御を、彼ら5人が行っている。記憶が増えると新しい島が出来るし、思い出す頻度の低い記憶は消去され、島もなくなっていく。
 突然何かを思い出したり、何かを忘れてしまったり、怒りが制御しきれなかったり。そういうのは彼ら5人によるものだ。

 ライリーはミネソタ生まれのホッケーが得意な活発な少女だったが、父親の仕事の為に新しく越してきたサンフランシスコに馴染めずさびしい思いをしている。
 そんなおり、記憶玉の制御を失敗し、「ヨロコビ」と「カナシミ」は、心の制御室から、記憶の島へ飛ばされてしまう。
 このままでは、ライリーは上手く喜ぶことも悲しむことも出来ない。

 現実と心の中は当然シンクロしておりもつれるように感情が転がっていく。

 ライリーは上手く行かないサンフランシスコの日常から逃れるように家出を決意する。
 「ヨロコビ」と「カナシミ」は心の制御室に向かって冒険を試みる。

■感想
 非常に上手くできている。流石のピクサーといった作り。
 それ故に、結構話の構造が読めてしまうが、それはちょっと映画の見方としては穿ちすぎだろう。

 絵作りは最近の普通のCG映画であり、突出した何かといったものは無い。
 物語の練りこみがいつものピクサー方式である。ちょっと勝手な分析をすると。

 基本的にはアイデア一発芸、ワンアイデア転がし作品である。
 人間の心の中の脳内会議にキャラクター性をあたえ、外面の事件と内面の葛藤をシンクロさせよう、というアイデアを、ピクサーお家芸の、ちょっとホロっとさせるタテツケを引っ掛けて綺麗にまとめてある。

 ライリーの誕生と、その感情の芽生えにあわせて、5人の感情(キャラクター)を配置してゆき、成長に応じて、記憶の島が形成されていく、というのを、冒頭にササっと見せる。
 引越しと馴染めない街という事件を用意して、ライリーの中で感情のコンフリクトを起こさせ、主人公の内と外で事件を併走させる。
 この間、両親の心の中の5つの感情も描いておくことで、普遍的な事象の表現ですよ、というエクスキューズをしておく。

 脳内感情は「ヨロコビ」と「カナシミ」が記憶の島から、感情の制御室へ戻る冒険がメインとなっている。
 この中で、かつて重要だった思い出がそうでなくなっていく過程や、かつての重要な記憶との別れが描かれる。

 そして、「ヨロコビ」だけでなく「カナシミ」の重要性に気付かせる。

 思春期に上手く行かない気持ちを抱えた少女が、いろいろあった昔を思い出し、記憶にしまい、また前向きになる。

 途中の冒険の組み立てや、そこでの別れなど、毎度のピクサーのヤリクチなのだが、まぁこれが見事なもので感心する。
 出来上がったものを見れば、はいはい毎度のピクサーパターンだなと思うわけだが、脳内会議5人衆と失われていく思い出、というアイデアをホイッと渡されて、ピクサー風に仕上げろとい言われても、なかなかこううまくはまとめられない。
 実際それほど綺麗にまとまっているわけではなく、断片の集積と言った感じなのだが、それでもだ。
 ピクサーは複数人数によるシナリオライティングとその取捨選択の仕組みが優れているという話なので、ぜひその辺の勧め方を知りたい。
 なんか練りこみに欠ける時間がハンパないというが。さもありなん。
 物語系では、こちとら、短期間で大量のエピソードを用意するような、酷い仕事しかしてないのでちょっとジェラシーを感じる。

 この文章は、既に見た人向けに書いているので、完全にネタバレをするが。
 歌の力で空飛ぶロケットと、ビンボン(ライリーの空想上の友人)とか、あれもう狙いすぎだろう。
 まさに、ホロっとするシチュエーションを作る為に用意されたキャラとガジェットであり、そのエピソードのためによういされた仕組みでまったくベタにも程があるのだが。
 それを、テレもなくちゃんとやるのはやはり、腕力が必要だ。
 豪腕ピクサー。

 とはいえ全く不満が無いかというとそうでもなく。
 綺麗にまとまり過ぎていて、突き破っているモノがたりない印象がある。

 この場合の「突き破っているモノ」とは、アナ雪が強烈にぶっぱなしたアイロニー(何しろ、劇中の歌全てが歌詞と真逆の場所でつ買われている)とそれゆえの女性の心への刺さり具合とか、レゴムービーが用意された世界の中でのお約束と見せかけて、一つ上の話に接続するとか、マッドマックスがまるで全編が音楽ムービーのように単純な話を重層的に盛り上げて、疾走感をまったく失わないまま映画一本走りっぱなしとか。

 そういう「この映画はハンパネェ」と思わせる、なにか過剰な部分が、あまりインサイドヘッドには感じられない。

 これはもう、ないものねだりであり、正直、一本の映画に対して求めすぎであり、この完成度の映画にそんなものが含まれていたら、そりゃすげぇやって事になる。

■まとめ
 大変面白かったし、それ故に、色々考えた。
 ちなみに子供と見たが、子供が飽きずに最後まで見ていた。
 実は宮崎駿映画ですら子供を飽きさせないのは難度が高い。ピクサーとディズニーの子供向きの強さはハンパ無い。
 これは子供向け試写を繰り返して飽きたあたりに動きを入れるなどのチューニングをしているんじゃないかと思うが実態は知らない。

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