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TVアニメ ガサラキ 感想
 バンダイチャンネルは月額千円ぐらいで見放題なので、最初はパトレイバーの映画だけ全部みて1ヶ月で退会するつもりだったが、罠にハマってズルズルとガサラキを見ている。
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 ガサラキは放映当時にも見ているしDVDが出た時にも見た。



以下、古い作品なのでネタバレ全開で書く。
■あらすじ(全部書く)
 2つの物語が併走する。
 1つめの物語は、主人公・ユウシロウとヒロイン・ミハルとが自らの出自と「ガサラキ(餓沙羅鬼)」の謎に翻弄される様を描く。

 近未来。世界的な穀物不作や政情不安の中。
 日本では、豪和インダストリーがTA(タクティカルアーマー)という2脚歩行兵器を開発。
 TAはオカルト的な鬼の細胞を基にした人工筋肉によって稼動している。
 同時期、多国籍企業体であるシンボルも同様の兵器を開発してた。

 主人公とヒロインは、鬼と共鳴する一族の能力を受け継いでおり、人工筋肉ロボットを巧みに操る力として発現していた。

 しかし二人の真の能力は、ガサラキと呼ばれる、超常力とのコンタクト能力である。
 それゆえ、ガサラキの力を欲する人たちに翻弄され、敵と味方にわかれ邂逅を重ねる。

 豪和とシンボルはガサラキへの接触を試みるという同じ目的で動いていおり、そのために中東や、日本で幾度もの衝突を繰り返す。

 もう一つの物語は、日本とアメリカの物語。

 世界的な政情不安と食料不足の中、アメリカが穀物モラトリアムを宣言する。(造語。穀物の輸出停止)
 勿論それが実施されれば食料自給率の低い日本は確実に破綻してしまう。
 煮え切らない日本政府に対し、国学者の西田と一部自衛隊は静的なクーデターによって実質的な権力を得る。
 そして穀物モラトリアムに対抗するため、世界中の日本資産のホットマネーを集中投入してアメリカ経済を破綻させようとする。
 対抗措置とはいえ日本のこれは国家的な自殺に近しいが、彼らの思想はその清貧を良しとする。

 この時代の日本はあちこちにアジアン静脈瘤と呼ばれるアジア系(中国朝鮮系)のコロニーが出来ており、政情不安が高まっており、穀物モラトリアムの情報から、暴動に発展する。
 また、アメリカも国籍を隠して部隊を日本に展開する。
 これらへの抑止力として、主人公の属する特務自衛隊が用いられる。(2つの物語の接点はココだけ)

 そして。

 ガサラキとは何だったのか。
 ガサラキとは超常の能力を得たが進化の袋小路に入った宇宙人であり、似た遺伝的形質をもつ地球人類に出口を求めていた。
 そのため一部の人類にコンタクトするため能力を与え、新化をトレースしていたのだが、これが主人公たちだった。

■感想
■大枠
 タテツケとしては。
 ボトムズ+エヴァンゲ+和風趣味。
 である。

 物語のキー、ガサラキは、ボトムズにおけるワイズマン的立ち位置である。
 メカはボトムズ的なリアルを更に前進させたもの。(TAはAT(アーマードトルーパー)のアナグラムであろう)

 作品の背景として、エヴァンゲリオンの大ヒットがあり、その影響を強く受けている。
 よせばいいのにTAはエバンゲリオン的な暴走をする。本当によしてほしかった。

 和風は、あらすじでは割愛したが、ガサラキとのコンタクトを試みる時に、能を舞う。
 ユウシロウとミハルの先祖が平安時代からその能力でなんやかやがあった、というのが2話ほど書かれる。 

 そんな感じ。

 さて、色々な要素のごった煮だが。
 なんかあんまり混ざっていない。上手く混ざっていないので、ユウシロウ+ミハルよりも、西田のほうが物語を動かしており魅力的に描かれる。

 無口系主人公、ヒロインはいくらでもいるのだが、ユウシロウは基本的に受身で主体が弱い。ミハルにいたっては途中心をなくしている。自分から動かない主人公は物語を引っ張らない。
 豪和の一族のほうがよっぽど各自が意思を持って動いており魅力的だ。

 主人公がドラマを動かしていないのが致命的であり、話がどっちに転がるか(主人公がどっちに転がそうとしているか)が解らないから、視聴感覚がフワフワしてしまい、話にのめりこむ事ができない。

 物語のギミックはかなり大仕掛けで面白い。
 1998年に放映されたアニメで。日本の大阪に中国朝鮮系に不法占拠された地域を描き、熱波の影響による世界的な不作から、アメリカが穀物モラトリアムを発動せんとし、日本の心情右翼がそれに対抗するため、ホットマネー戦を仕掛ける。
 凄くね?
 これは純粋に物語の仕掛けとして強度があると思う。
 ガンダムにおけるコロニー落しやソーラシステムは、物語を動かすだけの強烈なギミックだったと思うのだが。
 現代の日本を舞台にして、穀物モラトリアムとホットマネー戦をきっちりギミックとして動かしているのは見事だ。

 ただ、おかげさまで、これだと主人公もヒロインもカヤの外だ。
 もう、居なくていいんじゃないか。というレベル。

 ガンダムはアムロが常に最前線に居たのでギミックとの距離がまだなんとか保てていたのだが。
 ボトムズはキリコが全ての中心に居たのでまぁいいだろう。

 さすがにユウシロウとミハルは、経済戦の中にもいないし、ガサラキをめぐる争いでも、カギではあるけど本人の意思はどうでもいい、という扱いだからこれはちょっと日曜日の朝から放送するには無理がある。

 キャラが立つべき過去編(平安時代編)では、なんか甲冑着た鬼みたいなのに乗ってるわけだけど、これどんなにがんばって絵や設定を作りこんでも、無理があるだろう。

 ということで。
 すげぇ仕掛けや微妙なアレコレが、ごった煮になって、上手く混ざってない。
 というのが大枠の印象。

■メカ
 メカはすばらしい。超すばらしい。
 個人的な好みをいえば、イシュタル、雷電を越えるメカデザインはほぼ無い。
 前にも長々と書いたが。
 ガサラキはメカが素晴らしく、100点満点中、100点をメカで取っていくので。あとはまぁオマケだ。
 オマケのわりには、穀物モラトリアムVSホットマネー戦が面白かったからまぁいいや。という認識だ。

 困ったことに、タテツケがそういう感じなので、ロボ大活躍、ってシーンがあんまりないのそこだけ無念だ。

  あと、オカルトロボなので。期待する活躍と違うタイプの活躍をするんだよなー。
 および、台数が足りないので、大掛かりな戦闘にならない。残念にも程がある。

 ジャブローやアバォアクーぐらいの大戦闘を現代劇でやるのは流石に無理があるので。
 このあたりタテツケ上仕方が無いながらも、むむむむむ。と。
 どうにも話の規模が小さいのだ。宇宙的規模の話なのに。

 エヴァンゲリオンのバカみたいに広いネルフの司令室との対比か、ガサラキは指揮車の中の狭い指揮室でこじんまりと話が進む。
 登場人物も少なく規模感がナニだ。
 最終話に、敵の黒幕が徒歩で現場に現れるレベル。

■まとめ
 メカ100点、お話ギミック100点。
 主人公まわりのお話の転がし方 残念。
 ガサラキ星人 無念。

 というのが、自分のガサラキに対する評価。
 始めてみた時は、ガサラキ星人の種明かしにポカーンであったので、物語評価がとても低かったが。
 オチをわかった上で見ている分には、ギミック自体は面白いので楽しく見れた。

 エヴァンゲリオンの影響下にあり、無理やり謎を振りまいたワリには全部説明して終わるとか、ずいぶんと律儀な作りだと思う。


 基本的に「完成した創作物をみて、ココが惜しい」というのはものすごく簡単で、実際にはそれが出来なかった理由がいっぱいある(のだろう)。
 完成するまでにされた試行錯誤を全て当たり前のものとして受け取れるのは、製作現場を見て居ないただの客としての特権で、だからこそ簡単に物が言える。
 自分が制作側に座る時、如何に他山の石としするか。自分の為の引き出しとするか。
 ありがたく勉強させてもらわねばならない。
 

2015/11/12(木) 01:21:40| 固定リンク|日記| トラックバック:0 | このエントリーを含むはてなブックマーク|
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