島国大和のド畜生
■次世代くん ■プログラム ■アンテナ ■LINKS ■過去ログ倉庫---
amazon_logo.jpg スポンサーリンク
漫画 ナナのリテラシー 1,2 感想
ナナのリテラシー
 2巻が知らぬ間に出ていたので読んだ。

 鈴木みその漫画は、丁寧な下調べと設計による密度の濃い漫画だと思う。
 記号的に線を処理しながらも形状の情報を多く拾うタイプの絵なので、こういった説明漫画にとても向いている。
 ファミ通などのアスキー系情報誌での活躍によって磨かれた芸風なのだろう。

 1巻は、電子書籍について。出版社や作家の今後のあり方や食い方。
 2巻は、ソーシャルゲームの台頭してきたゲーム業界に関して。

 1巻では、鈴木みそ吉として、鈴木みそ本人のカリカチュアキャラが登場し、限界集落(ギリギリ)温泉をkindle出版する過程で得た知識などを元に、細かく数字や手続きを説明していく。
 結果的に1千万以上の利益を叩きだすわけなのだが、鈴木みそクラスの有名かつ電子出版読者向けの作家が、1千万ぐらいでやったー!という話になってしまうということが漫画業界の夢と希望が少なめでドキドキする。
 是非もっと爆発的に儲けていただきたい。

 2巻では、かつてのコンシュマゲームのスターゲームデザイナーが経営する中小のゲーム会社が、現在は携帯ソシャゲで食っている状況になっていて、そのスターデザイナーとの確執を書く。
 こちらで取り上げられたネタは自分の主戦場のゲームとネットワークなので。
 そこに書かれるネタ、数字、それぞれ、色々思うところがある。非常に良く調べてあるし、書かれている事が殆ど、普段自分が書き散らしている長文、短文、twitterみたいなもので。オレが情報提供したかなとカンチガイしてしまうレベル。
 ネタ量としては、blogtextら3個分ぐらいなのだけど、それをドラマとして肉付けしてきっちり抑揚をつけている。
 素人にわかるように、面白いように描くというのは、ここまで丁寧に説明しなきゃいかんのだ、というのがとても勉強になった。オレの周りは業界人ばっかだから、説明をゴッソリはしょっちゃう悪い癖がある。
 人は知らないことを読むのは好きだが、知ってることを読むのも好きなのだよな。

 さて、ここにかかれるゲーム業界のリアルさはどうだろう。数字はだいたい書かれた時期からするとそんなものだろう。
 ソシャゲのエースプログラマーは、マンガならではの誇張で、さすがにリアリティという方向ではない。
 なかなか個人のスキルだけでどうにかなるものではないから。

 そして、ココで語られるゲームとは、ソシャゲとは、といった内容は、俺の中ではもう数年前にぐるぐる回って自分なりの結論をだした事象だが、これは人によって答えが違うものだろうから、熟練漫画家の視線で語られるのを見るのは面白かった。
 しかしあくまで個人的な感想だが、ソシャゲの「運営」の視点がバッサリ抜けているので(触れているがサクっと流す)、このマンガで描かれるゲーム会社はリアリティとしては、ファンタジー寄りに感じた。
 これはエースプログラマーのキャラを考えると運営やってらんないってのもあるだろうし。間違いなく主題がボケる。

 しかし実は、ソシャゲは運営の重要性がハンパないので、それを掘り下げて語らないと、旧来のゲームと比較してもしゃーないのであった。(業界人視点)

 また、じゃあけっきょくどうやねん。天才はそれをどうすんねん。それは本当に正解かいな?
みたいな所は、漫画ではなくて開発者が握るバトンなので、触れてないのもむべなるかなと。

 とまぁ偏った感想はさておき、非常に丁寧に描かれているので、こういうの好きな人はキンドルだと安いし一読しておくのも良いと思います。

 とりあえずミックスナッツ食いたくなるのであった。(劇中でポリポリ食ってて旨そう)


ワークエリア
スポンサーリンク
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック
COPYRIGHT © 2004 POWERED BY FC2 ALL RIGHTS RESERVED.