島国大和のド畜生
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OVA トップをねらえ!感想
 無料視聴
 トップをねらえ!
 パチンコ化するので、宣伝の為現在無料で見れるので、見た。1988年の作品。20年以上前だ。
 当時の感想としては、キャラがオタ臭い。冒頭がクソみたい。後半が神展開。というものだった。

 以下ネタバレバリバリで。

■1話
 ベタベタにベタなエースをねらえや、嫉妬されモノ少女漫画のパロディが続く。
 トップガン+エースをねらえという、ベタなタイトルとその内容。無駄な乳ゆれ。学園ノリ。オタオタしい絵柄。
 オタ向けに「お前らこんなの好きなんだろ?」という悪意が垂れ流される。
 正直正視に堪えない。

 ガイナックスが王立宇宙軍で作った負債を返済する為のアニメとして企画されたそうなので、万が一にも外せない。その状況下、思いつく限りの売れるネタを突っ込んで出来上がったのは、チャーシューが乗っかったデコレーションケーキのような毒々しいものになった。トッピングはイカの塩辛。

 しかし、この時点で最終話の構想はあり、岡田斗司夫と庵野秀明は、「これならイケる」と思っていたという。

 主役であり宇宙怪獣と戦うバスターマシンのパイロット候補として、タカヤノリコ、先輩に当たるアマノカズミ、そのコーチの紹介をベタベタな内容で表現して1話は終わり。かなり見るのがツライ。
 当時、ここで見るのをやめようと思った記憶がある。
 2話セットで販売されていて良かった。ほんとに。(想定した商売だろう)


■2話
 1話より見れる。が慣れてきただけという可能性もある。
 トップをねらえ!の世界は、バブルの残滓か、日本が世界的な躍進を遂げている未来として書かれており(たしか劇中では語られないが、世界大戦を日本がマシン兵器で征して、統一国家を作ったかなにか。)メカや背景美術に日本風のものが大量に書き込まれている。
 そういった小ネタにプラスして入浴シーンがファンサービスとして入っていたりと、これまた商売上の配慮が続く。全ての商業製作物にこの種の配慮は重要だが、しかしさじ加減が大変難しい。当時は大絶賛で迎えられたというので、絶妙だったのだろう。

 後半よりSF描写をキーとした物語が展開する。
 タイムサスペンスとウラシマエフェクトを組み合わせた作劇は、非常に上手く馴染んでいて、コレはもしかすると化けるか?と、オイラ内部で1話で下したコリャダメだ判断を覆したエピソード。
 このウラシマエフェクトネタはこの物語のキーであり、反復して表現される。


■3話
 2話後半で、ハードSFに寄り過ぎたのを引き戻すように、ベタベタの展開から始まる。
 このあたりの振り幅のコントロールは見事。しかし鼻に付く。
 いわゆるハリウッド的な、開始1/4は日常を書き、2/4で後に戻れぬ状況の選択があり、3/4でその選択による葛藤やアクションがあり、4/4で〆るという展開に忠実。
 そんなところ突っ込みながら見るのもどうかと思うが気になったものは仕方あるまい。
 ここにきてやっと、敵である宇宙怪獣の描写がまともになされる。
 物語の前提が一通りそろって、次回よりやっと本筋。


■4話
 冒頭に、宇宙怪獣の説明がある。
 とにかく無駄にデカイ。これはイデオンの描写の影響下にあるのではないかと思う。
 そしてカラフル。宇宙最強の生物であるが故に警戒色を放っている。「地球へ」あたりか?
 その生態は、人類を宇宙から駆逐する免疫のようなものではないかと推論される。何がモトネタだったか思い出せない。星新一のエッセーでその逆ネタ(人間が免疫)というアイデアを持っている人が居た、という話を読んだ記憶がおぼろげながら。
 おそらくトップをねらえ!という作品は、この宇宙怪獣の造形と存在意義、ウラシマエフェクトを使ったドラマ展開が、物語の核で、それに熱血ノリをまぶしてわかり易くし、オタ色をつけて売れやすくした、という物なのだろう。

 これは上手い。尊敬できる。さすが商売人の岡田斗司夫だ。
 そして庵野秀明は見事な手腕で映像をまとめる。実写版帰ってきたウルトラマンでもわかるように、とにかく映像を切り刻ませると本当に上手い。
 (個人名だして勝手な感想を書いてるけど、本当にその人の手柄かどうかは現場に居たわけではないので判らない)

 ここでとうとうガンバスターは発進しその巨大さとパワーを見せ付ける事になる。
 盛り上がってキター。 


■5話
 タカヤノリコが地球に帰る。ウラシマ効果によって10年の歳月が流れている。
 時間の流れから取り残されていく事と、地球の現状、人類の日常をリンクさせ冒頭1/4で語る。
 宇宙空間に現れた数億という敵の量を表す「敵が7分に黒が3分」の台詞はインパクト十分。
 緊迫化する宇宙怪獣の接近と、淡々と日常を描くカットを交互につないで、決戦への期待をあおる。
 コーチは病の身で、今度の出撃でウラシマ効果で半年経ってしまえば、2度と会えない可能性がある。気丈な女として描かれて来たアマノカズミはここに来て弱さを見せる。(もちろん、ここで弱さを見せる為にこれまで気丈に描かれてきた)この王道過ぎる手堅さが物語の安心感を生む。
 そしてガンバスター合体。(無茶合体。後に完全変形玩具が出る。)
 
 丁寧に積み上げた、マイナスの鬱屈を、一気に吹き飛ばすバカ熱血アクション展開。この辺の視聴者感情コントロールは本当に見事。感情の振り幅が大きいほど良いとされる作劇法を丁寧になぞる。
 そういった大きい流れの中でも、真面目台詞からバスターシールド(マントで防御)等で細かい振りを設けることも忘れない。上手いなー。

 SFとコテコテ話、オタ臭、熱血。どれが本気でどれが照れ隠しかわからない、おかしな地平に話が突っ込んでいるが、コレは一応新境地でいいのかな。
 実際は、いろいろとヘンなところがあるのを、熱血とオタ臭で誤魔化しながら突っ走っていく。


■6話(最終話)
 ほぼ白黒のパートカラー作品となっている。絵の具代をケチったとか色々言われているが本当のところは知らない。
 白黒の方がオタ臭が薄く感じる。

 例によって前半で 時代背景、日常、目的をサクサクと説明する。小道具で進んだ時間を示しながら、時代に取り残されていくタカヤノリコの悲しさを描く。アマノカズミとすらウラシマエフェクトにより年齢がズレている。

 何千の単位で轟沈していく宇宙艦隊。地球から肉眼で見える宇宙建造物。ブラックホール爆弾。ただただ大掛かりになっていく舞台仕掛けと取り残される個人。
 ウラシマエフェクトによる同時代人との隔絶は何度も繰り返し描写されてきたが、これはオチの為の手堅い仕込み。「同じ時を過ごす」事の重要性の強調。
 そして1万2千年後。
 仕込みに仕込んだウラシマエフェクトによる悲しさを、ハッピーエンドにつなげる見事さで幕を閉じる。


■まとめ
 上手ぇー。なんという手際の良さ。
 こりゃ時間が経っても名作だわ。絵柄や小技のオタ臭で回避していると大変もったいない。
 細かいところは、ネタとオタと熱血で誤魔化して、感情の触れ幅のみに注力した演出など、ズルなんじゃね?コレ。ってところも多大にあるけども。
 シナリオがじつは同じ構造のエピソードの繰り返しで、それがまた規模がエスカレートしてるだけ、ってのもやたら鼻につくけども。
 力技でねじ伏せてるなー。と思わせる。


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