
マジメに、丁寧にクソゲーを作ってしまう。
そういう悲しい事例をたまに見るし、自分も自分の関わるゲームに自分のロジックを適用できない時がある。(スキル不足)
反省と今後への糧としてゲームを面白くする為に現場だけでできる事を考える。
システムに関しては前に、10のチェックボックスを作ったので、今回の話は、主にプランニングセクションで、ゲームの仕様が全て決まっている状態での、ステージ作成、ミッション作成、クエスト作成において考えてみる。
レベルデザインという言い方をしてもいいけど、ちょっとだけ違う。
ぶっちゃけこの辺は「感覚」でこなしちゃうところなんだけど、感覚で済ませて置いちゃイカン思い直した。
あと、コスティキャンも読まないでゲーム語るのはどうかと思うので、語る人は皆必読。
■ゲームの構成要素(小さい単位の)
・ゲームは能力判定装置である。
・出題に対して解答するその的確さを競う。
(飛んできたら昇竜拳、カーブに来たらアウトインアウト、ガメゴンロードが来たらザラキ)
・的確な判断、操作をした時にプレイヤーを誉めそやし、失敗した時になぜ失敗したかを納得いくようにせねばならない。
・出題への回答によって、次の出題が変化するのが望ましい。
(テトリスはブロックをドコにはめるかで、地形が替わり、それが新たな出題になる。)
・ランダム過ぎればバクチ、一本道過ぎれば作業。解法が1つしかなければクイズ。
(未来予測が当たる、というのが1つの快感。予測できない未来は対処できない)
とりあえず、自分がゲームに関して最低限意識してるのは上のような感じ。
もちろん無意識下でもっと意識しているのは有るだろうが割愛。
上記を理解した上で以下のチェックボックスを確認。
■レベルデザインチェックボックス5(厳密にはレベルデザインじゃない)
□目的は明確に示されているか?目的を達成した時のメリットはあるか?
目的が示されなければモチベーションが保て無い。ウソでも仮でも目的は示すべき
敵を倒すのか、目的地まで移動するのか。なんとなくプレイするのでなく目的が無ければいけない。
なんとなく、箱庭に投げこんで後は遊んでろ、というのは実は海外でもダメ。箱庭の中に目的が用意されている必要がある。
メリットは良い武器が入手できる、シナリオが進む、経験値が入る、点数が入るなどが上げられる。
□プレイヤーが失敗した場合、その失敗は納得がいくか?
納得がいかない失敗は全てのクソゲーの親。
シューティングゲームなどで「こんな弾幕避けられるか!」というのは一気にプレイヤーがやめる原因となる。
RPGでも、理不尽な攻撃はダメ。アクションも超反応する敵などはとても嫌われる。
失敗に納得がいくからこそ、もう一度プレイする気になる。
□単純作業で無いと思わせる仕掛けが1コ以上あるか?
イレギュラーの発生と、プレイヤーによる効率化の工夫の余地。
例えばRPGの経験値稼ぎというのは基本単純作業なんだけど、メタルスライムを入れたり、ガメゴンロードを入れたり、ザキやらラリホーやら使う奴を出すことで、なんとかそれを誤魔化す。
音ゲーもあれは全くもって単純作業なんだけど、向上習熟の快感が大きいのでもつ。
FPSなら地形が複数の遊び方を許容するかどうか。
□イレギュラーは発生するか。そのイレギュラーは未来予測できるか?
これは上に上げた単純作業回避の詳細の中で重要なポイント。
未来予測できないイレギュラーはクソゲー。未来予測できたイレギュラーはしてやったりの快感。
多分この先強い敵が居るんじゃないかな、薬草買っとくか。
多分この先に敵が隠れてるんじゃないかな?手榴弾でも投げておくか。
こういうのが重要。
FPSは曲がり角の先に何があるかを想定して準備するのがゲームの本質に近いところにある。
広い遮蔽物の無い空間で、打ち合うとマト当てゲームに堕してしまう。
□プレイヤーに効率化の工夫余地はあるか?
これも上に上げた単純作業回避の詳細の中で重要なポイント。
工夫の余地なく、しらみつぶしが必要なら作業でしかない。
ドラクエの経験値稼ぎは、メタル狩りというショートカットのお陰で耐えられる。他にも幸せの靴とかいろいろと細かい逃げ道が用意されてる。
敵を100匹倒せとかは、範囲攻撃の効率の良い使い方と合わせて、ゲーム性を持つ。
敵との属性をあわせれば簡易だったり、特定の攻撃が効いたりと、そういう要素は、わざと作っておくべき。これらが無いと本当に単純作業に感じる。
シューティングゲームは敵の挙動とマップを覚え、安全地帯を探すゲームでもある。暴風雨のような弾幕が安全地帯を探すことで簡易に抜けれるのは、そういうデザインだから。
抜け道の用意はとても重要。
■プレイヤーの感情に寄り添え
つまるところ、プレイヤーがこれを遊んでどう思うか。に尽きる。
ただ、面白いかどうか創造するだけだと「面白いかもしれない」とか「そんなに悪くないかも」とか曖昧になりがちで「じゃあこのまま行くか。」という甘えに走りそうなので、チェックボックス化してみた。
製作時の甘えを許さないためのもの。
結局ゲームが面白くなるかどうかって、自分にも他人にも厳しい奴が、それなりのセンスをもって舵を切らないとどうしようもない。そこまで揃っていてもメンバーのスキルの問題で超えられない壁が発生する事もある。
そもそも、人員配置と期間が決まった時点で負けいくさ、ってパターンだってある。
でもクソゲー作って人生無駄遣いしてるヒマは無いので、関わる限りは良いゲームを目指したい。
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2009/12/21(月) 01:24:59 | せーどるふのアルテイルメモ
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