ザ・シェフを全巻読んだので感想を書く。
このあと、新章を読むか、ファイナルを読むかは未定。
■あらすじ
味沢 匠(あじさわ たくみ)はシェフである。
素晴らしい料理を作るが、法外な報酬を要求し、同じ場所に長居をせず、臨時雇い専門。
人間嫌い風の振る舞いをするが、人望が厚く多くの人に頼られている。
今日も、味沢はどこかで雇われ、神の腕を披露し、関わった人を救ったり、感動させたり、特に何もなかったりする。
■感想
料理版のブラックジャックである。法外な報酬は孤児院に寄付をしていたりする。
彼の料理がなぜ旨いかなどの薀蓄はあまり語られない。
仕事の依頼以外の話を聞くのを嫌い、依頼主の話も聞かないが、なぜかいろいろな人に相談を持ちかけられる。
持ちかけられた相談を、料理で解決といったフォーマットではあるが、人を紹介したり、職場を紹介したりと、実は面倒見の良さで解決している部分も多い。
過去に名門ホテルリッツのシェフをやっていた、腕に古傷がある、有名女性と付き合っていたなどのエピソードがあるがスパイスであってコアなお話とは関係がない。
長期連載なので(全41巻)過去の話に登場した人物が、また現れて依頼する、ということが高頻度にある。劇中でも緩やかに時間が流れているので、あの時こういう立場だった人が今度はこういう立場で依頼をしてきた、みたいなエピソードが多い。
自分は記憶力が足りないので、比較的ぶっ通しで読んだが、この人誰だっけ、どういうエピソードの人だっけ、という感じで思い出せないことが多かった。全員を覚えている味沢はコミュ力高い。
他、ちょっと美味しんぼネタを混ぜたりとか。

なんか妙な表情をして、イマイチ話がなんだったのか解りにくくなったりとか。
(※変顔コラではない)

単調なようで、時々こういう変化球が来る。
定食屋や床屋、待合室などにおいてあり、順番でなく適当に読んで、それでもそれなりに面白い、という消費のされ方をする漫画だと思う。
分かりやすさ、1話の長さ、話の詰め込み方、薀蓄の薄さなどは、それに合致する。
求められるものを求められる形で提供するというのは職人技だなと思う。
ちなみに最終話は、まったくフツーの話で終わってしまった。えー。
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